加盟者の声

 
 

【タイトル】タナカメガネにしなくて良かった
 
【加盟者名】田中 敏祐 
 
私とトゥーワンとの出会いは今から15年程前、当時検眼器械メーカーのニデックに勤めていた時、営業の仕事で東海エリアを担当していましたのでまだ広島のトゥーワンのことは知りませんでした。ある日、名古屋の卸店、タニザワからA・Oの検眼ユニット中古品をオーバーホールして広島まで運んでほしいと言われました、そこがトゥーワンだったのです。

 私の担当エリア外で他メーカーの中古機の運搬、売上にはならないし通常の営業日にはできない仕事なので、休日を返上して一人で朝5時にワゴン車で出発し8時間位かかり運搬しました。到着したお店が2階の店舗(高陽店)です。2階とは聞いてなかったので、あの鋳物の固まりの重いイス式検眼機を一人でどうやって運んだらいいのか途方にくれていると、頼んだわけでもないのにお店の方々が皆で手伝って下さり、私はほとんど何もしないうちにあっという間に搬入が完了しました。女性の方まで重い物を運んで下さったのです。

 小売店(卸店)の方には、往々にしてメーカーとかに横柄な人が多く、買ってやってる(売ってやってる)といった感じで嫌な思いをすることが多かった(この仕事もタニザワからアゴで使われたようなものでした)のですが、搬入の手伝いをしていただけるなんて初めてのことで、しかもコーヒーにお茶菓子までご馳走になり、さらには、「今、ちょうど紅葉が綺麗な時だからせっかく広島に来たのなら是非宮島を見ちゃって下さい!」と言われ、丁寧に地図まで書いて下さりました。

早速宮島に寄って、綺麗な風景に感動すると共にお店の皆様のご対応に感激し、「休日に朝早くから売上にもならない仕事で嫌だな〜」と思っていた気持ちが、「気持ちいいお店の方々に出会えて、宮島も綺麗で、広島に来れて良かったな〜」とすがすがしい気持ちで、また8時間の帰路についた思い出があります。トゥーワンとの最初の出会いはとてもいいものでした。

まさか、その後お世話になるとは夢にも思ってませんでしたが、その時の印象が良くないものでしたら今頃この一宮店はなかったと思います。

 会社勤めの間いろいろなメガネ店を見てきて、「自分でも小売店としてやれる」と決意し、退職したもののどのような形態で開業するのが良いか模索中で、ただ、まったくの個人経営では時代の流れに反し限界がある、といろいろ悩んでいました。そんな時、たまたま定期購読した業界雑誌(眼鏡)でトゥーワンがフランチャイズ募集しているのを知り、以前良くしていただいたことを思い出し興味を持ちました。

ただ、開業したい場所は、生まれ育った地元の人口1万2千人の田舎町、客数も限られディスカウントの形態では成り立たないし、、、しかし、、と決められず、「とりあえず一度話を伺ってみよう」、と本部に訪問をお願いしたわけです。

 初めて、本部に伺った時のこともきのうのことのように思い出します。
ちょうど10年前の今頃(9月)広島訪問の当日、台風が山陰地方を直撃しそうとのニュースで新幹線が動くかどうか?といった状況でした、とりあえず名古屋駅までいって、ダメならまた出直そう、と、不安の中、名古屋駅から己斐店の三村さんに電話をしました。おそらく「こんな大変な時に来られても困るから又にしてほしい」と言われると思いきや「新幹線が動くんなら来んしゃい、こっちは大丈夫、大丈夫、、ただ、帰れんかもしれんがのー、ワッハッハッ、、」と台風など意にも介さない様子、

私の心の中は、台風のごとく、「個人店の形態で行くか、チェーンに加盟してやっていくか、、、」、自らの力を信じて進んでみたもののやはり不安もあり「広島に行って自分の力とトゥーワンとを比べて勝った方を選ぼう」と(あつかましくも、今思えば過信も甚だしく、まだ、加盟させていただくことができるのか決まってないのに勝手にそんなことを思っていました)葛藤の嵐のようでした。

 広島では、三村さん、平本さんをはじめ、女性スタッフの方々、池本さん(台風準備のため、雨ガッパに長靴姿でした)、帰りの新幹線が動かず、平本さん宅に泊めていただいた時には、大雨の中びしょびしょに濡れながら楽々園店の井上さんも駆けつけてくださり、トゥーワンのことをいっぱい話していたきました、その時の話は、内容がありすぎてとても書ききれませんが、一番不安に思っていたこんな質問を平本さんにぶつけてみたときのやりとりです。

「開業したい場所が人口1万2千人の田舎町で町中のシェアを独占したところでトゥーワンの価格ではやっていけません、仕入れはトゥーワンでさせていただいて、販売価格は40%OFFでなくもう少し高く設定させていただくことはできないでしょうか?」私は、身勝手にも個人店では仕入れが不利なのでチェーン店のスケールメリットを利用して安く仕入れて高く販売しようと考えていたのです。

今考えると恐ろしい質問ですが、平本さんは、一喝することなく、「あなたは自分の友人から、安く仕入れたものを高く売りつけられてどう思いますか?また、友人、親に対してそのようなことができますか?トゥーワンは高く仕入れて安く販売するやりかたです。小さな町でも、最初から欲張らずに中古の機械などでお金をかけずに始め、親、友人にメガネを選んであげる気持ちで、まじめに、安い値段で正直にやっていればお客様は喜んでお友達を連れてきてくれますよ、紹介のお客様は遠くからも来ていただけるから商圏も広がって売上もそれについてきます、トゥーワンのフランチャイズ店は皆小さなお店ばかりですがいずれも立派にやってますし、又、逆にそのようなお店は紹介をお願いしやすいのでトゥーワンのやり方が一番発揮できるから大丈夫です」と、私が不安に思っていた部分をきれいに一掃してくれました。

さらに、「高く仕入れて安く売る???」と理解できない私の様子を見て「商品を高く仕入れればメーカーも問屋も喜び売れ筋商品を他より優先して回してくれます、又、安く売ればお客様が喜びお友達を連れてきてくれます、そして、たくさんメガネが売れればお店が繁盛し社員にたくさんの給料を出せるので社員も喜び全員が幸せになれるのです」と、完全に私の負けです(あたりまえじゃ!)

その日は台風の嵐の中明け方近くまで熱くいろいろたくさん話してくださり、目からウロコの連続で、興奮状態で眠れぬまま朝を迎えると、台風一過の快晴で、私の心の中も快晴で、最初に広島に訪れた時と同じようにすがすがしい気持ちで帰路についた思い出があります。

 平本さんからたくさん話を伺った中で、将来のトゥーワングループのビジョンなども話されたのですが、イントラネットでグループを結び合理化をさらに推し進め、ネット上で商品の発注(フィットで実現しています)連絡事項の通達、懇談室、眼鏡経営塾、等々、10年も前に話されたことが今全て実現しています、さらに、「トゥーワンは最後につぶれるメガネ店をめざしています」もこの時に聞きました、これも実現されるでしょう。

まだしばらくこの仕事が続けられそうで、ほんとうにありがたく思います。
 開業の前、個人店でやっていこうか迷っていた時、店名は、自分が田中なのでメガネのタナカでいこうかタナカメガネでいこうか考えていたことがあります。ゾッとすることなのですが、しみじみ、「タナカメガネにしなくて良かった」。

 10年目前の一宮店ですが、オープン初年度年間5千万円に満たなかった売上が、優秀なスタッフに恵まれ、亀のようにのろのろですが上昇を続け、本年度は7千万円達成できそうです。平本さんの言われたとおり、最初はほとんど町内のお客様ばかりだったのが、今では、町外のお客様の方が多くなり、大きな町からわざわざ降りてきてくれる方が増えて商圏がどんどん広がってきています。

 トゥーワンレギュラー店は、私が15年前始めて訪れた時に、すでに一歩も二歩も進んでいました、そして今なおどんどん進化し続けています、マスコミなどで取り上げられ、さらにレベルが高くなりお客様のトゥーワンに期待するレベルも上がっています。10年前、小さなパパママストアの形態で始めたままの姿ではテレビをみたお客様の期待を満足させられなくなってきています、ただお客様は規模の大きさ、価格の安さのみを求めるのでなく、親、友人にメガネを選んであげる正直な接客を求めリピーターになって下さり、友人を紹介下さるのだと、この文を書きながら昔を思い出し初心にかえる次第です。

 最後に余談ですが、平本さんはタナカメガネを解雇され、さぞかし恨んでいるのだろうと、台風の日伺いました。
すると「タナカメガネの先代社長に育てていただき本当に感謝している、今でもタナカメガネが好きです、また戻って来いと誘われたら行ってもいいと思っている」と冗談でしょうが真顔で答えられました。トゥーワンがタナカメガネになってしまうとこのタイトルが使えなくなっしまうので困るのですが。「絶対に成功しよう、恨まないために」の平本さんのこの言葉の重さは一生ついていける重さだと思っています。
 今後ともよろしくお願いいたします。