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 40_講演・取材(発明等)

 講演やテレビ・雑誌等の取材時にお受けした質問に対する回答集です。


 
 
記者
記者
『発明時の苦労や苦心を聞かせて下さい。』20240409迄
発明者
発明者
『短期間(8ヶ月)で完成しましたから意外と苦労していません。
公開OSソフトのリナックスと同じ思想で、社員に公開しながら開発を進めましたから孤独感も無く、開発に興味を持つ仲間達とワイワイガヤガヤ悲壮感無しに楽しめました。
 
 成功の秘訣は会社の人事心得です。
気が合わない上司と一緒に働くのは苦痛ですから、(株)21には上司拒否権があります。
また、仲が良すぎて周りに迷惑を及ぼす時には引き離します。
 
 メガネの開発に無関係なように思われますでしょうが
 1、相性が悪いものは無理に合わせない。
 2、他に迷惑をかける仲良しは切り離す。
 
 (株)21は無理せず頑張らないマインドを奨励しています。
 
 従来のフチナシは大別して2種類あります。
 1、相性の悪い、金属フレームとプラスティックレンズを接続した物。
 2、相性の良い、樹脂フレームとプラスティックレンズを接合した物。
 
 相性が悪い接続は、レンズ破損が多く、破損を防ぐ為に柔らかい金属を使用し、型崩れし易くなります。
 
 相性が良い接合は、フレームとレンズを引き離すときに、レンズやフレームが壊れます。
樹脂フレームは弾力性が大きくフィッティング性が悪い。
 
 無理な努力や頑張りが嫌いな私は、相性が悪い物を接合せず、相性の良い物を接合して、簡単に引き離しが出来るように考えました。
それが Fit です。
 
【解決しようとした問題点】
 @組立て・分解作業が面倒ですと販売価格が上がります。
 Aレンズ穴明機は高価な物で、200万円位です。
  安くても20万円です。しかも操作は面倒です。
  一般的にはハンドドリルを使用し職人技で穴を開けます。
 Bフチナシは壊れやすく扱いが面倒だから顧客も敬遠します。
  技術が無いメガネ店はフチナシを販売しません。
  型崩れした時の型直し作業リスクや手間を考えて、メガネ店はフチナシの販売に消極的です。
 
 これらを全て解決しなければなりませんでした。
苦心したのは、レンズと樹脂パーツの引き離しです。
 
 レンズが割れ難くく、外れないように、相性が良い樹脂パーツとレンズを接着剤で固定しました。
互いがプラスティックだからドリルで簡単に引き離しが出来ると考えていました。
 
 しかし、レンズは熱硬化性で樹脂パーツは熱軟化性なのです。
樹脂パーツを硬くすると衝撃緩衝材の役目が落ちますから柔らかさが必要です。
一般のハンドドリルでは樹脂パーツが熔けて作業不能になります。
 
 そんな時、
悩みも全て公開していますし、試作品も店舗に配っていますから
「溶剤に2時間浸ければ取れる。」「熱い鉄棒で押し出せば良い」等
各店で実験して報告してくれます。
多くの体験談が公開されるので効率良く解決策が出ます。
 
 そこで「足でも出来る穴明機」をコンセプトに
Fit式穴明機を開発しました。
簡単操作で、1台 53000円の超安価です。
 
 Fit はメガネ店の技術とセンスで価格が決まりますから、
メガネ店の手間を極限まで少なくする事に知恵を絞ったと言えます。
また、単純機構の設計と既存材料の使用で製造コストを抑えてジュニア(お子様)にも購入して頂けるようにしました。』
ワン太
ワン太
 
『商品開発の最高機密まで社員に公開するなんて「アン・ビリーヴァボー」 でしょ!』