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特別インタビュー
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住友金属システムソリューションズ
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●住友金属システムソリューションズ(以下「スミソル」と略 ※)は、4社が合併して設立された。競争の激しいシステムソリューション業界に打って出るにあたり、直面した課題は、競争力を高めるための人的資産の再整備。そのために、同社では「スキル診断制度」をはじめとする人材育成システムを構築した。
● 「スキル診断制度」は、「Skill Compass」というツールを活用し、本人と上司が個人の能力を評価、その結果をもとに育成の方向を示すというもの。評価点は3万人弱の評価データベースに照会されるので、"世間相場"がわかることがミソ。
● 同社では、評価をめぐる上司と部下の"熱い議論"を求めている。そうして揺さぶりをかけながら意思疎通を図り、社内を活性化することを狙っているのだ。
文/高橋光二、写真/土屋泰一
 スミソルは、システムインテグレーション/コンサルテーションおよびコンピュータ・通信機器の販売を行う「SI&サービス事業」、ネットワークインテグレーションなどの「ネットワーク事業」、パッケージソフトの開発/販売などの「パッケージ商品事業」からなるソリューション・システムインテグレーターである。2000年10月、住友金属システム開発、住友金属情報システム、住金制御エンジニアリング、住金ソフトウェアファクトリーの4社が合併して設立された。設立に当たって掲げられた経営課題は、「住友金属向けの仕事は極力絞り、外販ビジネスに方向転換せよ」ということだった。
※「住友金属システムソリューションズ」は、2003年1月10日から社名を「キヤノンシステムソリューションズ」に変更した。これは、キヤノン販売が100%株主となることに伴う変更である。したがって、この記事を掲載した現在は、住友金属システムソリューションズはないが、記事では会社名を取材当時の住友金属システムソリューションズ(スミソル)で統一した。また、インタビューさせていただいた方の肩書きも当時のままにしてある。
 同社では、富士通ラーニングメディアがリリースしている「Skill Compass」と呼ぶスキル診断システムをカスタマイズして導入。これを活用して人材育成システムを整備している。その狙いと仕組み、効用はどのようなものかを詳しく見てみよう。
■ 合併による競争力を高めるため、人的資産の再整備を

 スミソルは「顧客満足と社会貢献」「人と技術を大切にする」「オープンでフェアな経営」といった経営理念の下、「『顧客満足』を第一に考えよう」「『QCD競争力』を高めよう」「『私がやる!』風土にしよう」「『プロ』を目指そう」「『優れたチームワーク』を実践しよう」という5つの行動指針が掲げられている。

 これを実現する人材育成の基本的な考え方は、会社の成長と自己の成長について意識の高い集団を創りたいという思いであり、従業員の満足度を高めたいという思いである。一言で説明すれば、「一人ひとりが自己の成長を実感できる会社を目指す」ことにある。

企画管理部技術教育グループ長
野坂博氏

 「我々に課された課題は、それを実現させる人材育成システムを早急に整備することでした」と同社の企画管理部技術教育グループ長である野坂博氏は語る。

 4つの企業が合併して、システムソリューションという競争の激しい世界に打って出たスミソルに、合併後の社内融和に時間をかける余裕はなかったに違いない。また、システムソリューション事業の資源は人材そのもの。競争力を高めることが合併の最大の目的なので、人的資産の再整備は緊急の課題であったのである。

 
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