基本は、プロジェクトへの任命と、その中での実践と成功が人材育成の基本スタンスです。それをサポートするために、ナレッジマネジメントとe-ラーニングの環境を整備しています。これらは業務システムと教育システムの両面を持っています。
まずナレッジマネジメントとして、「ナレッジ・エクスチェンジ」という仕組みがあります。これを利用して、社員は業務で必要な時にに適切なナレッジを入手しています。中には、提案書の雛型、分析ツール、過去の事例集、専門家へのアクセスなど、様々なタイプのものがあります。
もうひとつは、「myLearning」(マイ・ラーニング)というe-ラーニングの仕組みです。そこには、所属グループやポジション(役職)に応じて、受けるべきラーニングコンテンツのリストが表示されます。e-ラーニングや書籍の紹介、集合研修の案内などに分かれていますね。e-ラーニングだけで1800くらいのコンテンツが揃っています。
複雑化した経営環境で高品質なソリューションを提供するための「キャリアの自己責任化」という流れの中で、いま会社の方針として注力しているサービス、それから今後ブームがくると思われるソリューション、そして自分のキャリアを睨んで、自分にとって必要なこと、やりたいことを自分で決めて学ぶ。ここがポイントです。
“お仕着せ”のトレーニングもありますが、必要な知識やスキルを、必要な時に、必要なだけ取り寄せることができる……いわば「ナレッジサポート」といった性格のツールが中心です。
ナレッジ・エクスチェンジと、myLearningをツールとして説明しましたが、実はそれらはプロセス全体として機能しています。現場で生まれたナレッジをどう共有化するか、現場ですぐに使える知識をピンポイントの対象者に、どうタイミングよく届けるか、などといったことです。
また、新しい人材育成モデルの中では、ナレッジマネジメントとe-ラーニングを分けて考えることに意味がありません。当社も、プロセス全体としてとらえた時には、その境界は非常に曖昧です。
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