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― 楽しそうですね。活力が湧いてくるイメージがあります。ところで、いまの元気のないビジネスパーソンが再生するために、個々人は何を求められているとお考えでしょうか。

 一言で説明すれば、「ability to learn」です。「環境適応能力」とも言い換えられると思います。ある状況に置かれた時に、仕事を成し遂げるために必要なことは何か、それをどう実行すればいいか、といったプランを自分で描き、実践する能力ですね。

 例えば、専門知識・スキルを持って、様々なプロジェクトに適応しながら渡り歩くフリーエージェント型のワークスタイルが注目されています。自分の仕事は自分で決める、精神的に自由でいられるメリットがあります。それで食べていけるだけの能力を身につけられれば、元気が出るでしょう。

― 普通のビジネスパーソンにはなかなか難しい気がします。

 私もそう思います・・・(笑)が、フリーエージェントに実際なるかどうかは別として、そういった意識で働くということが重要なんだと思います。どんな方でも、いま会社でやっている仕事に熟達すれば、会社の外でも売れる能力を身につけられるのではないでしょうか。

経理や営業などといった個人としての能力、スキルだけでなく、社内の人脈や、社外のお客さま、取引先との関係などのネットワークも含めて自己評価すべきです。勤務先の持つ様々な資産を自分の“血肉”にする努力も重要でしょう。
何も持っていない人、などいないと思いますね。

― 最後に、IT活用にあたっては、コストパフォーマンスを求められて、導入までのハードルが高くて苦労する、という話をよく聞きます。トップをどう説得すべきでしょうか。

 20世紀型の従来システムは、コスト換算しやすいものでしたが、これからの21世紀型システムは「コスト換算しにくい」「測定効果が分からないことも多い」と思っています。例えば、コミュニケーションのツールとして、従来の電話に加え、現在は電子メールが不可欠になっているわけですが、電子メールシステムを導入したことによる最終的なコストメリット(効果)の測定は困難を極めます。直接的に人が減ったり、在庫が減ったりしませんからね。

 しかし、メールシステムの導入による効果は確実にあるわけです。これは皆さん、否定されないでしょう。導入前後の違いを収益コストで換算するのは難しくても、具体的なストーリーにして説得力を持って説明することは可能です。例えば、ナレッジマネジメント使用前、使用後では、業務の進め方が具体的にこんなに大きく変わり、それによる業務時間削減がx%、リードタイムの向上がy%などなど。ストーリーを作る力。最近、特に重要ですね。

 「どうせ上の連中は、ITは分からんから提案しても無駄」という考えから、「ITを導入することが目的でなく、やりたいこと、仕事の生産性を上げることを分かりやすい具体的ストーリーを持って提案する」という本来の発想に立ち返って考えれば、業務に欠かせなくなっているメールなどのITの重要性をきちんと訴えることができると思います。実は、我々コンサルティングの仕事は、そういったことをすることなのですが(笑)。

― どうもありがとうございました。
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