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■ ネット上で人材教育しているようなもの

 21の人材評価には、さらにユニークな側面がある。

 不調な時に低い評価をされて、「では、明日から頑張ります」という社員に対しては、「頑張らんでいいよ。あんたが頑張って店に出ても、誰も喜ばんよ。だから店の裏で違う仕事やってよ!」(平本氏)とズバリ、言うとのこと。一見、逆のアドバイスをしているように思えるが、実は違う。「“のらない”ことは誰にでもありますよね。休みたい時に無理して店頭に出ても、その無理さがそれこそ顔に出て、お客さまに悪い印象を与えてしまうだけですよ。いつもヤル気100%なんてあり得ない。無理する必要なんてないんです」と、平本氏は理由を説明する。

 そういう時のために、他のスタッフが縦横無尽にフォローしあえるような組織にしているのが21の特徴でもある。業績の良い店舗の売り上げを伸ばした社員よりも、業績の悪い店舗を立て直した社員の方が偉い。業績の悪い店舗があると、そういった「偉い」人材を臨機応変に送り込むという取り組み方だ。

 「社員は先輩や同僚の働きぶりを見ています。働きぶりの結果としての評価は、すべて公開されている。『たいして働いてないのに、なぜ?』などという評価に対する意見も自由に言い合っているし、それもすべて公開しています。だから、どうすれば高い評価が得られるのか、ネット上で社員全員が互いに教育し合っているようなものです」(平本氏)。

■ 過去のやり取りをすべて蓄積
コーディネーター
高橋 真治氏

 21のイントラネットが、同社の経営の根幹として機能していることが見えてきた。このイントラネットシステム開発を担当しているコーディネーターの高橋慎治氏は、システム開発のポイントを次のように語る。

 「このシステムを開発するにあたり、自分たちで自由に構築できるロータス ノーツを選びました。自分たちのイメージする画面を簡単に作ることができ、実質1カ月半で完成しました。その後も、社員が適宜、勝手に手直ししています」。

 このイントラネットでは、すべてのフランチャイズやボランタリー店を結んでいるほか、インターネットを利用したエキストラネットでオンライン通販、メーカーとのやり取りなど縦横に活用している。

 「一番活用されているのは『懇談室』という加盟店からの問い合わせと、当社からの回答を掲示しているコーナーですね。過去のQ&Aをすべて蓄積し、キーワード検索できるようにしています。これを見れば、どういう時にどう対応すればいいか、すぐ分かる。新入社員も、これを見ることで、ベテランと同等の対応ができるようになります」(高橋氏)といった具合に、ここでもイントラネットの社員に及ぼす“教育効果”が大きく現れている。

懇談会」の画面。
話題別、カテゴリ別などで検索することが出来る
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